CROSS TALK 02

若手技術社員 クロストーク

新人・若手も、ひとりの研究者。

挑戦できるから、成長できる。

新人・若手も、

ひとりの研究者。

挑戦できるから、成長できる。

若いうちから裁量権を与えられ、責任ある仕事にチャレンジできるのが神戸製鋼の魅力。若手社員が、日々どんな仕事を任されて、どんな挑戦をしているのか。現場のリアルを伝えるために、技術開発本部で研究職として働く若手の二人にお話を聞きました。

TALK MEMBER

神戸総合技術研究所

技術開発本部
応用物理研究所
電気・磁気制御研究室

Sさん

材料科学専攻 修了
2020年入社

高専では機械工学を学び、大学院では材料工学を専攻。機械と材料、どちらの知識も活かせる場があると考え、神戸製鋼に入社を決める。

神戸総合技術研究所

技術開発本部
材料研究所
精錬凝固研究室

Kさん

理工学研究科 物質生命工学専攻 修了
2023年入社

大学院で鉄鋼スラグに関する研究を行っていたことから、研究内容が活かせる鉄鋼業界を志望していた。多様な事業領域や社風に惹かれて神戸製鋼へ。

入社の決め手

Q. はじめに、神戸製鋼に
入社を決めた理由を教えてください。

S
S

高専から大学院に進学しましたが、高専の時は機械工学を学んでいて、大学院では材料工学を専攻していました。機械工学から材料工学に転向したのは、機械を設計する上で材料の知識が必要だと考えたから。就活の時にも、機械メーカーと素材メーカーどちらも見ていました。神戸製鋼を選んだのは、素材系のみならず、機械、電力と多様な事業領域をもっていて、材料研究所、機械研究所、現在所属の応用物理研究所等、複数の研究所が連携していたから。自分が広く学んできた学問が仕事で活かせる機会がたくさんありそうだと感じたのが、決め手になりました。今私が働いているのは、電気・磁気制御研究室ですが、研究テーマによっては、材料研究所と横断して取り組むこともあって、Kさんの部署と取り組んでいるものもあるんですよ。

K
K

部署の先輩が大変お世話になっております(笑)。私は大学でガラス分野の視点から鉄鋼スラグについて研究していました。ガラスと聞くと窓ガラスを思い浮かべる人が大半だと思いますが、組成をいじることでいろいろ変化するからガラスって面白くて。実は製鉄所から生まれる鉄鋼スラグもガラス質のものがあるんです。スラグに関する研究をしていたこともあり、スラグを扱う企業に入りたいと考えて就職活動をしていました。Sさんのいうように、神戸製鋼には多くの事業分野があり、さまざまな分野の専門家がいて、それぞれの専門性を活かして働いているのが想像できて。ここなら、自分の知識を広げて成長できそうだと感じました。

学生時代の学びと
現在の仕事

Q. 学生時代に学んできたことと、今の仕事はつながっていますか?

K
K

精錬凝固研究室に配属になって鉄鋼スラグを扱っているので、私の場合は、まさに直結していますね。内定式の後の人事面談で、事業部や勤務地、職種の希望を伝えるのですが、その時の私の「スラグを扱いたい!」という熱い想いが届いたのだと思います(笑)。いざ就職するとなった時に、自分が学んできた学問が、仕事にどうつながるのか、実践の場でどのように応用できるのか。それは理系の学生さんなら誰しも気になるところだと思いますね。

S
S

私も当初から、研究所への配属を志望していました。大学院では、鉄鋼材料の品質向上を目的とした磁場制御技術について研究をしていましたが、配属になった電気・磁気制御室では、近い領域で研究を行なっています。Kさんも私も、自分の学んできた学問が仕事につながっていますが、どの分野に配属になっても、技術者としての道を歩む以上、学び直しは必要だと思っています。もしかすると当社が多様な事業領域をもっていることで、「鉄鋼を学んできたのに、非鉄や素材系以外の配属になったらどうしよう」といった不安を感じる方もいるかもしれません。学び直しをプラスと捉えるか、マイナスと捉えるか。人によると思いますが、私は間違いなくプラスだと思っています。自分の専門性を持ちつつ、新しい分野にチャレンジすることで、確実に自分の世界が広がるし、新たな知識や技術が蓄えられると思うので。

K
K

当社は自分の専門領域以外の仕事にも、チャレンジしやすいですよね。例えば機械の知識がない状態で入社したとしても、機械系の知識を身につけるかなり手厚い研修がありますし。私の場合、分析の知識をもっとつけたいと思って、分析解析技術の研修を受けたりしていました。研修や学びの場がたくさんあるので、自分の知識や技術を広げやすい環境だと思います。

いま挑戦していること

Q. 仕事において、
どんな挑戦をしていますか?

K
K

私は今、鉄鋼生産時に生成する鉄鋼スラグを有効利用するための研究開発をしています。スラグは今もすでに100%再利用されているのですが、研究を進めることでもっと環境にやさしい活用方法を提案していきたいと思っています。心がけているのは、自分の考えをどんどん発信すること。入社したばかりの1年目の時、「この値が気になるから、こういう実験をしてみてはどうですか?」と勇気を出して意見をしたことがあったんです。ダメもとで発言したのですが、「いいね!それやってみよう」と、すんなり受け入れてもらえたのが印象に残っていて。研究所の同僚や先輩方は、私のことを新人ではなく、一人の研究職社員として接してくれる。それが本当に嬉しかったですね。

S
S

新人であっても若手であっても、その人の意見を尊重し、任せてくれる会社ですよね。私が主として扱っているのは磁性材料です。磁気特性の向上を目的とした材料開発から、その材料を適用した部品の設計、実機試作による効果検証、さらにはお客様へのPRまでを一貫して挑戦させてもらっています。材料と機械、どちらも学んできたからこそ、その材料を製品に適用したら、どういう「いいこと」があるのかを想像でき、この「いいこと」を想像する力が、研究開発においては不可欠だと思っています。研究していると、自分の研究が社会の何に役に立つのか、見失う場面もあると思うんです。でも私の仕事は実際にお客様の顔を見ることができて、直接反応を知ることができる。自分の研究が役に立っている実感が持てるのは、やりがいですね。

これからの抱負

Q. 今後の目標について教えてください。

K
K

私は先輩方が自分の専門分野を確立して、課題解決をする姿に憧れていて。他の研究所から「これって、どう思う?」と意見を求められている様子をよく見るのですが、自分も専門分野を見つけて、そんなふうに頼られる存在になりたいと思っています。研究所の中から見るスラグと、現場の視点で見るスラグってやはり違うと思うので、今後は別の視点を自分の中に取り入れるためにも、研究所だけでなく、現場に近い部門も経験してみたいと思っています。

S
S

今後は、より裁量の範囲を広げて、周囲を巻き込みつつ、部門を横断しながら研究を進めていきたいと思っています。異なる分野の方が研究に加わることで、お互いに刺激をもらいながら、新しい視点が生まれる可能性があるので、今後もチームで研究に取り組むことは大切にしたいです。将来的には、さらにお客様に近いところでニーズに応えるような仕事にも挑戦してみたいです。その上で、自分の知識、技術の幅を広げて、また研究所に戻ってきたいなと思っています。

アピールしたい魅力

Q. 最後に、学生の皆さんに
神戸製鋼の魅力をアピールするとしたら?

S
S

私が今働いているのが研究所だから、というのもあるかもしれませんが、自由な発想を持った風通しの良い会社だと思いますね。この規模の会社で、ここまで若手社員にも裁量を与えられるとは、正直思っていませんでした。当社の材料がどのような形で社会に貢献し、どんなワクワクが待っているか、そのためにどんな実験ができるか。その検討段階に、若手のうちから関われる。だからこそ、面白い経験がたくさんできると思います。

K
K

一人ひとりの個性を大切にしてくれる会社ですね。私自身が、新人時代に感じたように、若手の意見や考えを尊重してくれる。そんな環境だからこそ、どんどんチャレンジしようという意欲が湧いてくるのだと思います。もうひとつアピールしたいのは、私たちの仕事が、“あしたにいいこと”に直結しているというところ。自分の専門知識を活かしながら、社会にとって、地球にとって“いいこと”に挑戦できる仕事は、なかなかないと思います。