
東京本社
エンジニアリング事業部門
CWDセンター営業室
Aさん
2018年中途入社
法学部 政治学科 卒
CAREER

- 2018年
-
キャリア入社
エンジニアリング事業部門
CWDセンター 営業室 配属国内外の化学兵器処理等に関する営業を担当する。

眠っていたプロジェクトの再始動。
仕事を通じて社会に貢献していることを実感したい。そう考え、神戸製鋼に入社しました。新卒で入社した会社は扱う金額も大きくやりがいもあったのですが、この夢を捨てきれずに転職を決意。神戸製鋼を選んだのは、募集要項に“化学兵器処理等に関する営業”と記載されていたことがきっかけです。入社してすぐに任されたのは、沖縄での不発弾処理に関するプロジェクトでした。地上戦が行われた沖縄には、今なお大量の不発弾が存在しており、工事現場などで発見されています。発見された不発弾は自衛隊により処理が進められますが、処理現場の半径88メートル圏内に暮らす住民の皆様の避難が余儀なくされる状況にあります。避難を伴う不発弾処理は年に数十回にも及び、その度に経済活動を含めたさまざまな活動が制限されてしまう。この問題をどうにかできないかと考えた当社は、より安全で、避難範囲を縮小できる鋼鉄製の耐爆容器を開発しました。しかし、耐爆容器を処理現場に導入するには、安全性検証、運用方法の検討、導入先の決定など、多くの課題があり、私が担当することになった当時、プロジェクトはほぼ止まっている状態。私に託されたのは、プロジェクトを再始動させ、耐爆容器を実用化することでした。

安全性を証明するために、
沖縄を、社内を、奔走する。
製品としては自信を持って売り出せるものでしたが、良い製品というだけでは導入いただけません。私はまず関係者が各々抱えている事情を理解するために何度も沖縄に足を運び、運用形態、契約スキーム、予算、導入先などについて全員が納得できる形を模索しました。「こうすれば上手くいく」という答えのないなかで大変でしたが、上司は私を信頼してすべてを任せてくれました。プレッシャーや焦りも感じながら、自分の案件という責任感のもと、粘り強く、一つひとつの課題を解決していく。特に困難だったことは政府や自治体、自衛隊、大学の有識者などで構成され、耐爆容器の安全性を検証している委員会メンバー全員から同意を得ること。委員会の場で、安全性を何度となく説明しましたが、何十年も変わらなかった、そして人命にも関わる処理方法を変えることはとても難しく、決定打に欠けていました。この状況を打破すべく、私は“実爆試験”の実施を提案。しかし、導入が正式に決まっていないなか、試験を行うにはいくつものハードルが存在していました。社内を含め、関係各所にこのプロジェクトの社会的意義と試験の重要性を説明して回る日々。そして1年後、ようやく実爆試験の実施が決定しました。試験は成功し、ついに安全性の証明と委員会メンバー全員から同意を得ることができたのです。

耐爆容器の実用化。
それは、沖縄の
人々の暮らしを変えていく。
2024年1月。多くの関係者や報道陣が見つめるなか、実際の現場で当社の耐爆容器を使った初めての不発弾処理が試行されました。結果は、もちろん成功。期待通りの結果となりました。不安要素はまったくありませんでしたが、それでも処理完了を見届けた時は、ほっとしたことを今でも覚えています。印象的だったのは、現場で取材をしていた沖縄のメディアの方から、「自分も避難に悩まされている。避難範囲の縮小は沖縄にとってとても大きなことであり、沖縄県民の一人として感謝したい」と言っていただいたこと。自分が一生懸命取り組んできたことの社会的意義を感じた瞬間でした。2024年4月から耐爆容器は本格的に導入され、避難範囲は従来の約10分の1に縮小。現在、処理対象となる“5インチ艦砲弾”の処理現場で、当社の耐爆容器が活躍しています。プロジェクトの再始動から、約6年。なかなか前に進まない日々に、気持ちが折れそうになることもありましたが、私には諦められない理由がありました。それは現地でヒアリングをするなかで、耐爆容器を待ってくれている人たちがいることを実感したから。沖縄の人々が安心して暮らせる日々を、1日でも早く叶えたい。そして少しでも負担を減らしたい。その一心で、プロジェクトを最後までやり遂げることができました。このプロジェクトは、入社時に期待した以上の、今後の社会人人生の支えになる貴重な経験です。今後も沖縄での不発弾処理のような大きな社会課題を、神戸製鋼の技術力で解決し、困っている人たちのあしたをより良くしていきたいと考えています。
SCHEDULE
とある1日のスケジュール
- 10:00
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出社、メールチェック
フレックス制度を利用して、子どもを保育園に送り届けてから出社。
- 10:30
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お客様とのミーティング
遠方のお客様とオンラインで打ち合わせをすることも多いです。
- 11:00
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提案内容の検討
午後に控えている新規案件の提案資料を作成。
- 12:00
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昼休憩
- 13:00
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海外とのミーティング
中国の現場とオンラインで打ち合わせ。進捗状況などを共有してもらいます。
- 15:00
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新規案件の提案
都内のお客様へ訪問して提案を実施。
- 18:00
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退社
