あしたにいいこと
PROJECT 03
廃棄物を有効活用して発電時のCO2を削減する。
廃棄物を有効活用して
発電時のCO2を削減する。
発電×アップサイクル

火力発電におけるCO2を削減するための取り組みを推進している、KOBELCOグループ。電力事業部門と、エンジニアリング事業部門の子会社である神鋼環境ソリューションの技術を掛け合わせ、生物由来の再生可能エネルギー「バイオマス燃料」を活用した火力発電の実用化に挑んでいます。
化石燃料から
バイオマス燃料への転換。
現在、日本は発電量の70%以上を火力発電で賄っています。火力発電は発電量が安定しており、かつ発電量を調整しやすいメリットがある一方で、石炭や石油、液化天然ガスといった化石燃料を燃やして電気をつくるため、非常に多くのCO2を排出します。さらに化石燃料は将来的に枯渇する可能性があるなど、いろいろな課題があります。神戸発電所と真岡発電所で火力発電を行なっているKOBELCOグループも、これらの課題解決に向けた取り組みを進めています。その一つとして今注力しているのが、バイオマス燃料を活用した発電です。

エネルギー源は、
下水処理で残った廃棄物。
KOBELCOグループが取り組むバイオマス燃料事業のひとつに、下水汚泥があります。下水処理する際に発生する微生物などの塊のことで、従来は焼却・埋め立てにより処分されてきました。しかし、焼却時にはCO2や、その約300倍も地球温暖化係数の大きいN2Oなどが発生してしまいます。そこで下水処理に関する豊富なノウハウを持つグループ会社の神鋼環境ソリューションが開発した技術により、汚泥を燃料化。廃棄物に新たな価値を与えるアップサイクルを実現しました。そして、神戸発電所において、バイオマス燃料化した汚泥を石炭と混焼させることで、発電時の石炭の使用量を減らすことに成功。CO2削減に貢献しています。
カーボンニュートラルに、
官民共同で挑む。
2021年に国内最大級の下水汚泥処理施設である兵庫東流域下水汚泥広域処理場、2022年には福知山市の汚泥処理施設と、琵琶湖流域下水道湖南中部浄化センターの汚泥処理施設の建設工事を受注。PPP/PFI事業※として地方公共団体と協業し、カーボンニュートラルの実現に取り組んでいます。さらには下水汚泥に加えて、食品廃棄物の燃料化も推進。下水処理施設だけでなく、地域の食品会社とも連携し、バイオマス燃料の地産地消を目指しています。全国各地で稼働し、日本の暮らしを支えている、火力発電。そのエネルギー源を見直すことで、大幅なCO2削減を実現できると信じています。
※PPP/PFI事業:公共施設等の建設、維持管理、運営等を行政と民間企業が連携して行うこと。

