2050年カーボンニュートラルに貢献する「MIDREX®プロセス」
2021.3.24
世界の鉄鋼業のCO₂排出削減に貢献
カーボンニュートラルは今や世界の共通語として、各国産業界の喫緊の課題だ。当社においても、日本政府が宣言した「2050年カーボンニュートラル」に貢献するために、より多くのCO₂をできるだけ安価な手法で、しかも一日も早く低減する技術を確立することが使命となっている。そのカギを握るテクノロジーが、「MIDREX®プロセス」である。
KOBELCOグループの挑戦
1 自社の高炉でCO2の削減を加速
2021年2月、多様な事業領域を有する企業である当社は、エンジニアリング事業のミドレックス®プロセスと鉄鋼事業の高炉操業技術を融合し、実際に高炉工程でのCO₂排出量を2013年度比約20%削減できる技術の実証に成功した。
実証試験では、MIDREXプラントで製造したHBI(還元鉄を押し固めたもの)を高炉に多量に装入し、高炉からのCO₂排出量を決定づける還元材比(高炉で使用する炭素燃料使用量)が安定的に低減できることを確認。これは、KOBELCOグループがもつ、MIDREX®プロセスのHBI製造技術と鉄鋼事業の高炉操業技術(高炉へのHBI装入技術、 AIを活用した操炉技術、当社独自のペレット改質技術)を掛け合わせることで実現した技術である。この技術は、既に確立されているCO₂削減ソリューションの中でも、コスト面など大きなハードルなく導入できる技術であることから、世界中の高炉メーカーから関心を寄せられている。
この技術が世界中の高炉に導入されれば、低CO2高炉鋼材が世の中に広く提供され、サプライチェーン全体での環境問題への取り組みに大きく貢献する。
2 天然ガスから水素への置き換えでさらなるCO2排出量削減へ
CO₂排出量の更なる削減、ならびにCO₂削減コストの低廉化など、長く低CO₂の排出高炉操業技術のブラッシュアップにチャレンジしてきた当社。今後は、天然ガスを水素に置き換えることでCO₂排出ゼロを実現する100%水素直接還元(MIDREX H₂™)技術など、CO₂削減ソリューションを提供していきたい。
当社はこれまで、エネルギー資源の枯渇、防災、震災復興、環境浄化など、多様な事業領域で培った知恵と技術を結集し、社会課題の解決に取り組んできた。安全・安心で豊かな暮らしの中で、人々が未来に向かって夢や希望を叶えられる世界を実現するために、これからもあらゆる社会課題の解決に挑み続けていきたい。
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