都市交通システムが拓くKOBELCOのまちづくり
2022.3.1
交通渋滞による経済損失は12兆円
都市部で生活すると、毎日それなりのストレスにさいなまれるものだが、中でも車で移動する際の交通渋滞もその一つではないだろうか。実際、国土交通省の試算によると、全国の交通渋滞による経済損失は年間12 兆円に上り、1人当たりに換算すると、年間 30 時間もの貴重な時間を損失していることになるという。
交通渋滞が生み出すのは経済損失だけではない。アジアをはじめとした、世界の大都市における交通渋滞が引き起こす深刻な大気汚染のニュースはみなさんも目にしたことがあるだろう。これら交通渋滞の緩和や都市環境改善につながる公共交通網の整備はまさに喫緊の課題であり、解決に向けた取り組みが各国で進められている。
インドネシア初の地下鉄建設に参画
2019年4月1日、インドネシアの首都ジャカルタで、同国初の地下鉄となる「ジャカルタ都市高速鉄道南北線」の営業運転が開始された。本プロジェクトは、日本政府が円借款を供与し※、三井物産(株)、東洋エンジニアリング(株)、神戸製鋼所等の複数社でコンソーシアムを組んで取り組んだ、東南アジアで初めての“オールジャパン”の地下鉄プロジェクトだ。神戸製鋼所はこのプロジェクトの一員として、自動運転システムの中核となる信号・通信システム、自動改札機システム、ホームドアシステムの設計・供給に加え、システム全体のとりまとめを担った。
この歴史的なプロジェクトは、インドネシアの急激な経済成長に伴う首都ジャカルタの深刻な交通渋滞の緩和、ならびに投資環境改善につながる基幹インフラ整備を目的に、インドネシアが国を挙げて推進してきた開発事業だ。同時に、将来は路線の延伸や東西への新線建設も予定されるなど、同国の未来を拓いたプロジェクトでもある。
神戸製鋼所は1975年に沖縄国際海洋博覧会場内の観客輸送用として、日本で最初の軌道法による無人運行システムを納入後、1981年には神戸の「ポートライナー」や、東京の「ゆりかもめ」どのゴムタイヤ式新交通システムを納入。
「日暮里・舎人ライナー」では設備の納入だけでなく、24時間365日の保守・メンテナンス業務も行っており、路線の安心・安定輸送に貢献している。
神戸製鋼所は日本における新交通システムのパイオニアとして、都市交通システムのエンジニアリングを手掛けてきた。多彩な事業領域をもつ当社ならではの取り組みによって、今後もまちづくりに新たな価値を加えていく。
※本邦技術活用条件(Special Terms for Economic Partnership、「STEP」)を適用した円借款
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